猫白血病ウイルス

前回書いた通り、ポリリンが猫白血病ウイルス(FeLV)のキャリアであることがわかりました。

これについて書きます。

 

このコロナ禍で、夫婦ともにほとんど家にいる状態なので、ふと「今なら目の離せない仔猫でも面倒を見られるな…」と考えたのが今年の1月頃。

今年生まれる子が20歳になったときに俺は70歳目前。

猫の寿命を20年くらいと考えると、これが最後の仔猫を飼うチャンスだと思ったんです。

 

マリポリの時と同様に、里親募集サイトで気に入った子を探すのが日課に加わりました。

3月になって「これは…!!」と思える子を見つけました。

ママ猫がノルウェージャン、トンキニーズ、スコティッシュのMIXの長毛美人。

その仔猫6匹の里親募集でした。

深夜の時間帯に見つけたので、嫁に相談することなく、すぐに応募しました。

翌朝、嫁にその募集記事を見せると、すごく気に入ってくれた様子。

 

この募集はかなりの人気で、70件以上の問い合わせが入ったそうです。

その中でも募集主の方に気に入っていただけたのか、かなり前向きに話が進んで、3月下旬には直接募集主の方のご自宅にお邪魔して仔猫たちと会うこともできました。

仔猫の発育の関係から、生後2ヶ月が経過した5月上旬に里親を最終決定してからの受け渡し(トライアル開始)と決められていたので、それまで首を長くして待つことになりました。

最初はあくまでトライアルです。

問題なければそのまま正式な譲渡となりますが、我が家には先住猫のマリポリがいるので、彼女たちと相性が合わなかったらトライアルを中止して里親を降りなければなりません。

 

新たな子を迎え入れる準備段階として、我が家の大規模な片付け、キャットタワーの設置などを4月中に済ませました。

そして最後に、「万が一の可能性を考えて、うちの子たちは感染症が陰性である証明をしておこう」と、獣医さんで猫エイズ・猫白血病・猫コロナウイルス感染症の検査を施しました。

「もしも何かの陽性が出たら電話しますが、何もなければ結果を郵送でお送りするだけにしますね」と獣医さんに伝えられ、結果が届くのを待ちました。

 

検査の翌朝、獣医さんから着電。

この獣医さんとはもう20年近いお付き合いになります。

「何も問題なかったよー」という電話がかかってくることも以前はあったので、今回もそうかと思いましたが……。

「ポリリンちゃんだけ猫白血病の陽性が出ました。この子たち、同腹(ドウハラ=同じお母さんからの子供)なんだよね? 完全室内飼いだよね? 片方だけ陽性ってことはちょっと考えにくいので、連休明けにまた検査しましょう」

という内容でした。

 

もう俺の頭の中は真っ白。

一体いつからだよ…と。

 

新しい子を迎え入れる話は辞退しなければならない。

とても残念だけど、我が家に迎え入れて感染させてしまうという最悪の結果にならずによかった…と前向きに考えることにしよう。

 

ご存知の方も多いと思いますが、猫白血病で一番多いケースは母子感染。

その他は喧嘩やじゃれ合いの中での咬みつきや、エサや水の容器の共有、トイレの共有など、唾液や排泄物で感染します。

感染してしまっても、身体が抵抗してウイルスを完全に排出して陰性になることもあります。

生まれてからずーっと一緒にいるこの仲良し姉妹。

夏も冬も寝るときは2匹くっついて、時々お互いを舐め合いつつ毎日過ごしています。

 

本来であれば、陽性の猫と陰性の猫は隔離しなければなりません。

でも、今まで散々舐め合って一緒に生活してる姉妹です。

今さら隔離したところで…という考えもありますし、離すことが何よりのストレスになると考え、変わらず一緒に生活させることにしました。

 

5月の連休が明けて、2回めの検査。

やはり結果は同じでした。

 

マリポリは同時に生まれた姉妹であり、ラグドールMIXの野良の母猫から生まれました。

生まれてまもなく、母猫とマリポリを含む仔猫4匹を一緒に保護しました。

その後、母猫の避妊手術をした際にウイルス検査を施したところ、猫エイズ・猫白血病とも陰性でした。

また、マリポリ以外の仔猫2匹は、ラグドールっぽい容姿が人気で、マリポリより1ヶ月早く里親が見つかりました。

その際にウイルス検査を施したところ、2匹とも問題ありませんでした。

なので、きっとマリポリも問題ないと思いますのでご安心ください。

このような内容のことを保護主さんから伺っていました。

我が家に来ても先住猫がいない状態だったので、ウイルス検査せずに暮らしていました。

 

どの時点で陽性だったんだろう?

生まれた時は2匹とも陽性で、マリだけ陰転した?

陰転した子はその後は感染しずらくなるの?

過去にペットホテルに2回預けたときにポリだけ感染した?

 

考えたらキリがない。

誰が悪いわけでもないし、もうこれはわからない。

ポリがキャリアであるという現実を受け止めて、しっかりと向き合っていこう。

キャリアであるからと言って、すぐに発症するわけではないし、生涯発症せずに長生きする子も多いと聞くし。

ポリもそうであって欲しいと願っています。

 

そして、マリ。

何らかの理由で「絶対に猫白血病に感染しない」ことがわかれば、それは幸運なことなんだけどなぁ。

とにかく、今はポリが発症しないように暮らせる環境を作ることが大事。

 


この記事を書いてる途中、いつものように「抱っこして撫でて」とデスクにいる俺の膝に乗ってきたポリ。